瞬時に出てくる英会話フレーズ大特訓【瞬間英作文】【英語のハノン】【教材紹介】

はじめに

「海外へ行くことになったのだが、まず何をやればよいか分からない。」「瞬間英作文の2冊目は何をやるべき?」

海外へ行くことが決まった後、英語はまず何からやればよいか分からないことがあります。
あれもこれも手を付けたい気持ちがあっても、実際は1冊こなすのも大変ですし、時間がありません。
リスニングもスピーキングもやっておきたいけれど、英会話系がよさそうか・・・

もし海外へ行く前の準備として1つやるとしたら、とりあえず自分が聞きたいこと、言いたいことを、下手くそなりに発言できるようになる練習が良いと思います。
発言できても、相手の回答を聞き取りできないと意味がないので、結局はリスニングも必要のように思えますが、
リスニングはそもそもボキャブラリーを知っていないと聞き取りできません。
海外旅行直前に単語を詰め込み、リスニングを回すのは無謀かもしれません。

1語〜3語で構成されるような簡単な会話フレーズや、基本的な英文法項目ごと、場面ごとに
「日本語」→「英語」の転換練習をするのが、渡航直前対策としては一番コスパ、タイパが良いと思いませんか?

こんな方へ

  • 海外旅行直前に何をやればよいか分からない方
  • 瞬間英作文トレーニングの1、2冊目をお探しの方

また、瞬間英作文教材としては、一通り基本文法ごとのトレーニングができるので、最初の1冊としても、みるみるの後の2冊目にもなる良書です。

実際に使ってみて

海外旅行に行く前、機内で繰り返し使っています。(100周くらい回している)
私自身、空港、駅、喫茶店や行列に並んでいるときなど、何気なく自分から発言できるようになります。ただ、回答をヒアリングできなくて何度も聞き直すんですが・・・

ネイティブに見てもらったところ、英文が自然と言っていました。

良かった点【効果】

練習内容が実践的、体系的

  • 1語〜3語で構成されるような簡単な英会話の基礎となるショートフレーズが30章
  • 中学校レベル基本的な英文法項目が30章
  • 日常会話を想定した場面(ショッピング、ホテルで話す、など)が30章

合計90章、1章につき10問で構成されています。
これら章ごとに「日本語」→「英語」の転換練習をすることができます。

自然な英文

「日本語」→「英語」の英文は自然なもので、人工的な感じはありません。
回数を回すと最終的に暗記するようになってきますが、どうせ暗記するならば自然な英文のほうが気持ちが良いです。
なお、本では1問ごとに問題の下にヒントが記載されています。

本だけで学習できる

最初の何周かは本が必要ですが、
その後はCD音声だけでトレーニングできます。 付属の音声は「和文 → ポーズ → 英文」の順で収録されているので、本を開くことなく、どこでもトレーニングすることができます。

なお、個人的には少なくても10周くらいは回したほうが良いと思います。

悪かった点

数字の英語表現練習があって欲しかった

  • 中学校レベル基本的な英文法項目が30章
  • 日常会話を想定した場面(ショッピング、ホテルで話す、など)が30章

簡単な英会話の基礎となるショートフレーズ30章を除くと、60章の例文があります。(60章×10問=60例文)

この例文の中に、数字の表現(例えば、10,000「ten thousand」)を使った例文が散りばめられていたら、
より実践的でありがたかったかな、と思いました。

「英語のハノン」と比べると

この本は「日本語」→「英語」の転換練習、いわゆる瞬間英作文に該当します。
「日本語」→「英語」の転換は、日本語しか話せない非ネイティブの日本人が英語を話すにあたって、脳内で必ず行う工程ですので、
日本にいる環境で、英語を話せるようになるためには、必須のトレーニングといえます。

この本の基本的な使い方は、本の見開きの英文を隠した状態で、日本語から英語を作文する流れになります。
本に慣れてくると、音声データを使用して練習することもできます。

音声データの違い

音声データの特徴

音声データは「日本語」→「英語」の順で流れます。
音声に真似てネイティブ発音に触れることはできますが、積極的な発音練習にはなりません。
答え合わせの答えがネイティブというだけで、ネイティブイントネーションを真似る工程がない イメージ。

やってみるとわかりますが、
この瞬間英作文トレーニングは、与えられた日本語を、瞬時的脊髄反射的に、英文で出力するトレーニングです。
求められるのは英作文の瞬発力であるため、どうしても発音は二の次になってきます。

英語のハノンの音声データ

他方、英語のハノンも基本的な文法ごとに、簡単な分をパターンを変えて発声練習するパターンプラクティスになります。
この本の初版は2011年で、英語のハノンは2021年ですので、10年の差があります。
この点「英語のハノン」は、「英語」→「英語」のパターンプラクティスですが、
本のトレーニングは補助的なもので、中心となるのは以下のような音声トレーニングになってきます。

音声データの特徴

音声データは以下の順に流れます。
「英語音声」→(英語で発声)×2→「パターンの英語指示(「change」「negative」など)」→
(英語で発声)→「正解の英語音声」→(英語で発声)×2→・・・


音声データに日本語はなく、全て英語で流れてきます。
英語を聞いて、自分で発声する工程があるので、発音練習がとにかく強化されます。

英語を瞬間的に発する練習としては、どちらも優れていますが、
発声練習(=ヒアリング力強化)も合わせて練習することができる点は、英語のハノンのほうが明らかに優れているといえます

ただ、「日本語」→「英語」の練習自体はやったほうが良いことは間違えないので、最初の1冊目はこの本を回し、その後で英語のハノンをやるのが、良いと思います。

TOEIC対策にならない

基本的な文法ごとに英作文トレーニングを実施することができるため、文法について学ぶことができます。
しかし、この本を何周したからといって、TOEICのPart5、6のような英文法対策はできません。

これはTOEICのPart5、6英文法自体が、専用に対策を取らないとスコアが取れないような難易度のある問題構成になっていることが理由です。
この本は英会話、特に自分から発信する場面において、適切な文法に則って英語を発することを目的としているので、海外へ行く前は是非一周しておくべき一冊ですが、TOEIC試験間近であればやらないで良いと思います。

また、スピーカーはアメリカのみです。イギリスやオーストラリアのリスニング対策はできません。

まとめ

実用的な英語対策として使いやすく、海外行くのであれば、事前にやっておくことを強く勧めます。
また、瞬間英作文の最初の1、2冊として、自然な英文でコンパクトにまとまっています。